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成熟の早まりとは
近年、子どもの身体の成熟が早まり、さまざまな問題が前倒しになる傾向があります。
身体の成熟の早まりは、専門用語で、発達加速現象(はったつかそくげんしょう)とも呼ばれます。
初潮年齢の早まり
子どもの平均初潮年齢は、1964年には13歳を超えていましたが、2008年には12.2歳と、全体で1歳近く早まっています。
また、今後も平均初潮年齢が下がっていくことが予想されています。
暴力行為の早まり
子どもの暴力事件について、低年齢化が進行しています。
学校管理下では、ここ10年で、中学生の暴力発生件数が4万件と頭打ちで、減少が続いています。
一方で、小学生の暴力発生件数は、5千件から2万件へと、増加傾向を示しています。
いずれ、小学生の件数が、中学生の件数を、超えると予想されます。
補導人員全体は、右下がりの傾向にあり、年間で1万を下回っています。
中学生の補導人員も、おおむね同調しています。
一方で、小学生の補導人員は減少しておらず、補導人員全体で、小学生の割合が40%を超えてきています。
暴力発生の低年齢化は、成熟の早まりに加えて、現代社会の環境変化が背景にあると考えられます。
知能の成熟は議論がある
子どもの知能の発達については、現在は研究が進んでいます。もし知能の発達も早まっているのであれば、学習のカリキュラムを前倒しにした方が、子どもの成長に良いのではないかと議論されています。
小中一貫教育の試み
日本の学校制度は、戦後は一貫して6-3-3-4制ですので、学校制度は変わらないまま、子どもの成熟速度が早まっていることになります。
そこで、現代世界の子どもたちの成熟速度に柔軟に対応するために、小中一貫教育(義務教育学校)という試みも、開始されています。
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